映画「女性の休日」

映画「女性の休日」

映画「女性の休日」
パメラ・ホーガン/監督 2024年 アイスランド/アメリカ

1/23 OttOにて鑑賞

1975年10月24日アイスランド全女性の90%が仕事も家事も一斉に休んだ。その日の事を、当事の映像と、当事者だった女性たちの現在のインタビューを交えたドキュメンタリー。
実は予告編の時から既視感があった。NHKニュースだったかで見た記憶があるのだ。以前NHKBS世界のドキュメンタリーで放送されていたことを知り、ああ、これを見たのかと思った。しかし記憶にないものもあり、忘れているのか、放送が短縮版だったのか、ニュースで一部だけ紹介されたのを、見たのかもしれない。

アイスランドがジェンダー平等先進国であることは知っていたが、そのきっかけがこの日のことだったのは知らなかった。以前も見ながら50年も前にこれが出来たことに驚いたが、当時も今も日本で出来るかと思うとまだまだ無理だと感じた。どうしても休めない人はいるし(医療や介護従事者、ひとり親世帯など)その人をサポートする体制もない。これが出来るのは家庭や職場の男性の協力がどうしても必要だから。

インタビューで「『休日』ではない『ストライキ』」だと主催者の何人かが強調していたが、その言葉だと強すぎて反発を受けるからという理由で『休日』になったというのが興味深かった。立場も生活環境も違う全女性から支持を受けるのは今も昔も難しい。

そしてこれほどジェンダー平等が進んでいる国でも、今なお給料が男性の方が高いこともあり、完全な平等ではないという。道は遠いのだ。

畜産に関わる女性が組合員になれず、なれるのは未亡人だけだった事に怒り「夫を殺せばなれるのか?」と言ったのが印象的だった。今は女性も組合の幹部になれるという。
女性は男性の従属物でしかないという考えは、今も根強く残っていると思った。

また「パターンは決まってる。最初は無視され、次は笑いものにされ、ケンカを売られ、やがて勝つ」と言った人もいた。残念ながらまだ「無視され、笑いものにされる」までが多く、なかなか「ケンカを売られ」までいかないし「勝つ」まではまだまだなのだ。気が遠くなる。

映画は特にひねりもなくまっすぐで、申し訳ないけどすごく感動したというわけではない。「そうかすごいな、良かったね」という感想しかわかない。わたしたちも頑張ろう、という勇気をもらえるところまでいかないのは、現実があまりにも酷く希望が持てないからなのだろう。毎日死なないように生き抜くことが、唯一の抵抗だと思ってる情けない身としては、あの成功は眩しすぎる。

でも集会で歌われた「進め女性たち」という歌は心に残った。こういう歌が大きな声でみんなで歌える日が来るといいのだが。歯をくいしばって現状に抗い元気で生きていくしかない。

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