クラウス・コルドン/著 大川温子/訳
理論社 1999年刊
インドの二人の少年、貧しいゴプーと大金持ちの息子バプティが、貧富の差階級の差などの壁を乗り越えて友情を育む感動作、かと思っていたら、そんな甘いものではなかった。インド社会の描写がとてもリアル。ゴプーの家族の境遇が、物語の初めより終わりの方が悲惨だなんて、それが現実なのだろうがうちのめされる。それでもなぜか明るくたくましい彼ら。希望さえ見える。あんな境遇で幸せのはずがないと思うし、あんな宗教どうかしてると思ってしまうけど、わたし達の価値観でそんなこと決めつけられないのだ。
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