『いま、日本は戦争をしているー太平洋戦争のときの子どもたちー』
堀川理万子/絵と文 小峰書店 2025年
作者は太平洋戦争の時代に子どもだった17人から、当時の様子を聞き取り、それをもとに絵と文章にした。それぞれの人から「これでいい」と言ってもらえるまで、何度も何度も手を入れたという。話を聞いた人たちの居住地は北海道から沖縄までの日本各地だけでなく、上海、満州、樺太という海外の地まで及ぶ。その思い出の鮮明さに驚く。ひとつひとつは今まで見聞きしてきた事と大きく異なるものではない。しかしあの時代を実際に生活していた子どもの視線からの様子、それが日本全土を網羅して描かれいる事で、国をあげての戦争だったのだ、それが日常としてある生活だったのだということがよくわかる。高齢者が多い中、この本の完成を待たずに亡くなられた方も何人かおられたという。平和が崩れて世界が戦争へ進むかもしれない不安を抱える今この時に、よくこの作品を世に出してくれたと感謝したい。何度でも何度でも、戦争は二度としてはならないと、強く強く訴え続けていかなければならない。
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