映画「ふたりのまま」

映画「ふたりのまま」

映画「ふたりのまま」
長村さと子/監督・撮影・編集  2025年

2/24 OttOにて鑑賞

最初に「映画に出演している4組の同性カップルは、公にはカミングアウトしていないので、身元特定出来るような情報は鑑賞後SNSなどにアップしないように」というような注意書きがテロップで出た。
ああそうか、監督がSNSで「この映画は配信も円盤化もないので、映画館でしか見られない」と言っていたのは、こういう理由からだったのかと思った。今のこの社会でのマイノリティの人たちの、生きにくさの現実を突きつけられた気がした。

チラシにあるように、日本にも子どもを育てている同性カップルはたくさん存在するが、大多数は差別や偏見を懸念し、関係性を隠して暮らしているという。そういう見えない存在になっている4組の同性カップルの日常を、自身も同性パートナーがいて、一児の母となり子育て中の監督が、友人関係にある出演者たちを撮った作品。

見て良かった。自分の中にある偏見に気づかされた。わたしは自分では同性婚に理解ある気でいたけど、そんな思いあがった気持ちに強烈なパンチをくらわされた。

わたしは同性婚を選んだ人たちは、その時点で子どもを持たない選択をしていると思い込んでいた。だってどうしたって2人の間に子どもは生まれないのだから。子どもを持ちたいのなら養子を取ればいいだけだとも思っていた。それは異性婚でも同じで、子どもがいてもいなくても幸せな家庭は作れるはず、家族の形はそれぞれあっていいはずだから、と偉そうに思っていたのだ。
あるカップルの1人の言葉「自然に持てないものを欲しがる人は、あまり好かれない」を聞いた時、あ、これはわたしだ、と気づかされ動揺した。無意識のうちに思っていたのだ。自然に持てないものを欲しがるーそんなのわがままじゃないかと。つまり異性婚で子どもがいるのが自然な形で、それ以外は正常ルートからはずれているので、人並みに子どもを持ちたいなんて思うこと自体間違っている、と。世間が強制する模範的な家族観が、わたしにも刷り込まれていたのだ。反省した。

人は1人1人違っていい。結婚してもしなくても、子どもを望んでも望まなくても、他からの強制でなく自分の意志で決めればいい。そしてその個人の選択を、皆が認めあい尊重しあって生きていける社会であればいい。そんな社会はまだまだ実現していないけど、少しずつでも進んでいってほしいと思う。そんなことを考えさせられた映画だった。

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