『かっこいいピンクをさがしに』ー月刊「たくさんのふしぎ」2024年3月号ー

『かっこいいピンクをさがしに』ー月刊「たくさんのふしぎ」2024年3月号ー

『かっこいいピンクをさがしに』ー月刊「たくさんのふしぎ」2024年3月号

まかむらるみ/文・絵  福音館書店 2024年

本屋Titleさんが紹介していて興味を持った。
イラストレーターである著者の「ピンクへの揺れる思い」から作られた作品。
わたし自身はピンクにそんな思い入れはないし「女の子はピンク」と強要されることに反発してむしろ嫌ってた時期もある。でも今は可愛くて柔らかなピンク色も好き。

「かっこいいピンク」というのでそういうものを集めた本かと思ったら、それだけでなく、昔の装束の色や、染め方、色名の移りかわりの歴史、色の見え方、昔話、各国のピンクの捉え方など、興味深い話がいっぱいあって楽しかった。


ピンクという言葉が最初に日本に入ってきた時は、色名ではなく植物の撫子(ナデシコ)をしめす言葉だったそう(江戸時代末期の英和辞書で紹介)。

明治30年(1897年)に桃色の絵の具に「pink」とつけられており、明治時代以降「桃色」をしめす言葉として広まっていく。

それが「女の子の色」に変わっていったのは、1950年代にアメリカでピンクの流行があったためらしい。(大統領夫人がピンクが大好きで、ピンクが“豊かさ”“女性の幸せ”の象徴として広まったらしい)
なあんだ、ずっと昔から女の子の色だったのかと思っていたが、たかだか70年くらいのものなのか。

その他中川李枝子さんがピンクという言葉にいい印象をもっていなくて「ももいろ」と言いたい、という話が印象的だった。そうだ、ピンクは一部で「性」をイメージさせる言葉として使われ、わたしが子どもの頃は「ピンク映画」ってあったもの。なんかピンクに対して失礼だ。

「色彩学」の話、色が人に与える影響の話、などなど本当に多岐にわたるピンクにまつわる話を、こんな薄い絵本にまとめてあって感心した。「たくさんのふしぎ」は本当にすごいシリーズだ。

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