シンデレラの罠  新訳版

シンデレラの罠 新訳版

セバスチアン・ジャプリゾ/著 平岡敦/訳
東京創元社 創元推理文庫 2012年刊
新訳版だけあって、ものすごく読みやすかった。内容も一度旧訳で読んでいることもあり、よく頭に入ってくる。
結局「わたし」はどちらだったのかは、こちらでも理由がはっきり書いてあるから、旧訳と同じでいいはず。本編読み終えた時はそう思ったけど、訳者あとがきで混乱した。う〜ん確かに第1章との対比などではもう片方の娘とも考えられるなあ。旧訳の時からこの部分がどうも違和感あったのだ。「ミ」と「ド」はいいとして、「ラ」なんて何でここに出てきたのかわからない。この章がなくても話は成立する。だからこの部分をわざわざ最初に置いたことに意味があると勘ぐれば勘ぐれる。そもそも記憶喪失の「わたし」が語るのだから、これほど「信用できない語り手」もない。だから本当にどちらかはわからない…。そう考えるべきなのかなあ。でもそれだとモヤモヤが残ってすっきりしない。やっぱり最初の説を取りたくなる。悩ましい作品だ。

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