だれがコマドリを殺したのか? | 日々の雑記
だれがコマドリを殺したのか?

だれがコマドリを殺したのか?

イーデン・フィルポッツ著 武藤崇恵 訳
創元推理文庫 2015年3月刊

表題紙裏に原題と著者名あり(イギリス版も併記)
WHO KILLED COCK RIBIN?
(WHO KILLED DIANA?)
by
Eden Phillpotts (Harrington Hext)
1924

これはアメリカ版からの翻訳。
とりあえずこちらから読んでみた。タイトルから童謡の見立て殺人のミステリだと思っていた。だが童謡には関係なく、単にコマドリというあだ名の女性の死になぞらえてタイトルがつけられたようだ。最初のイギリス版では「コマドリ」ではなく「ダイアナ」だし。
心理描写や風景描写が細かく、推理小説というより(サスペンス風味のある)普通小説、恋愛小説のようだった。古きよき時代のイギリスを描いたドラマを観てる感じがしておもしろかった。
コマドリというから可憐な女性を想像していたが、けっこう強い女性で予想を裏切られた。タイトルから悲劇がおきるのはわかっているが、作者の思わせぶりというか、フィギュアスケート並みの煽りが多くて少し疲れる。もう少しそれが少ない方が効果的だと思う。
メインのトリックは一応伏線はあるけど今では絶対無理だし、当時でも強引なのでは?最後に告白書があるのは同じ作者の「赤毛のレドメイン家」と同じで既視感いっぱい。アガサ・クリスティの普通小説に似た感じだけど、男性と女性の違いなのかもしれないが、クリスティの方が上手いと思う。

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