『シートン動物記 傑作選』

『シートン動物記 傑作選』

『シートン動物記 傑作選』

シートン/著  越前敏弥/訳  2025年 角川文庫

今月の読書会の課題書。

「子どもたちだけに読ませておくのはもったいない」という訳者の思いから生み出された作品。既存の多くの翻訳のように子ども向けにアレンジせず、原文をそのまま翻訳してあるという。

あらためて考えると、わたしが子どもの頃読んだのは『シートン動物記』の中の「オオカミ王ロボ」だけだったのかと思う。他の作品の記憶がまったくないのだ。ただ子どもたち用に買い揃えた児童書の中に『シートン動物記』があったはずなので、その時他の話も読んだはずなのに「ロボ」しか覚えていないのは、子どもの頃の記憶と重ねて印象深かったのだろう。他の作品はさらっと流して読んでしまったのだろう。子ども向けだということで、少し軽く見ていたのかもしれない。児童書甘く見ていて申し訳ありません。

今回読んで、やはり名作として長く読み継がれているものは、それだけの理由があるのだなあ、とあらためて感動した。今読めて本当によかった。課題書に選んでくださってありがとうございます。

映像が目に浮かぶ描写の巧みさに、まるで動物ドキュメンタリー(ナレーションと動物の声のアテレコ付き)を見ているようで、ぐいぐい引き込まれていった。見てきたの?という場面がいくつもあり、動物の心情を語る表現に、あなたもしや本当にクマだったりキツネだったりしましたか?と突っ込み入れながらの読書は最高に楽しかった。先に読んだ娘ときゃあきゃあ叫びながら、まるで応援上映のような楽しみ方をしてしまった。こんなに楽しい読書体験は久しぶりだった。

とにかく楽しかったので、もうそれだけで終始してしまい、真面目な感想をあまり述べられなくて読書会のみなさますみませんでした。

でもこの作品もっと布教したい!そして続編をぜひ!という気持ちでいっぱいです。

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