ミュージカル「ルドルフ」ウィーン版

ミュージカル「ルドルフ」ウィーン版

ミュージカル「ルドルフ」ウィーン版
原作/フレデリック・モートン著『ルドルフ ザ・ラスト・』音楽/フランク・ワイルドホーン
2009年6月19、20日 ウィーン公演

WOWOW放送にて視聴

このミュージカルは日本でも「ルドルフ ザ・ラスト・キス」として上演されたことは(2008年、2012年)知っていたが、見たことはなかった。曲もあまり知らなかったので、興味あってこの機会に見た。

音楽と演者のパフォーマンスはとても良かった。特に女性陣がそれぞれソロもあり、楽曲も歌唱も素晴らしかった。ただストーリーには「なんでそうなるの?」と思うしかなくて、これを再演するなら、もっと脚本と演出を練ってほしいと思った。楽曲がいいのに本当にもったいない。

ストーリーは、オーストリア皇太子ルドルフの心中事件を扱ったもの。そもそもこの事件自体謎もあり、史実をそのまま扱ったものでもないし、原作とも違っているらしい。史実や原作を改変するのはよくあるし、そこは問題ではない。でも引っかかったのは、この作品だと心中相手のマリーが死にそうにないということ。だってヘタレのルドルフよりずっと強いんだよ!ルドルフを追い詰める、悪魔的な首相のターフェと対等に渡り合う場面もあるくらい。唐突に死の場面が現れて、え、これで終わり?と愕然とした。ここにもう少し説得力を持たせてほしい。

ルドルフ役のドリュー・サリッチ、ターフェ役のウーヴェ・クレーガーは、どちらもさすが歌も演技も上手い。
ドリューは「JCS」のユダやジーザスのイカれっぷりが印象的だったので、こんな繊細で情けない役を演じてるのにびっくりした。役者さんってすごいなあ。
ウーヴェさん、「エリザベート」初演時のトート役。つまり世界初のトートでお名前は存じ上げていた。ここで見られて良かった。このターフェがもう圧倒的存在感で舞台に君臨し、人間なのにまるで悪魔のようだった。
ドリューだからまだなんとか対峙出来るけど、うっかりするとルドルフ主役なのにかすみそう。基本ヘタレだから仕方ないけど、このルドルフにもう少し惹きつけるものがほしいと思った。

音楽はいいのでCDはほしい。

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