映画「医の倫理と戦争」
映画「医の倫理と戦争」
山本草介/監督
安全保障関連法に反対する医療・介護・福祉関係者の会、シグロ/共同制作
3/16 OttOにて鑑賞
恐ろしさおぞましさに震え、それでも勇気をもらえた。これは全ての人に見てほしいドキュメンタリー映画。
冒頭の医療関係者たちの平和を訴えるデモ。思ったより人数少なくて驚いた。その参加者の1人の医師の話がすごく説得力があった。
ー医療が救える命は年間何百何千に過ぎない。しかし戦争が起こると何万の命が失われるだからこそ医療従事者が率先して戦争反対を訴えるべきではないかー
全くその通り、なのにこの参加者の少なさ。戦争反対を訴える彼らは医療従事者の中でかなりの少数派だという衝撃。
映画はそれを探っていく。
驚いたのは医学部で平和教育はしていないという。全国の医学部の医学部長が戦争に協力しないという発言もないという。
それはどの専門学会も、戦争中のことについて反省していないからだという指摘に、悲しいことだが納得してしまった。医学界に限らず日本の国全体がそれをしていないのだから。
その後731部隊についての資料や証言が続く。かなり衝撃的な映像もあり見るのが辛い。この731部隊の医師による国家的犯罪が長らく知られないでいたのは、戦後東京裁判にかけられなかったからだという。731部隊の人体実験のデータをアメリカに渡しその代わりに罪を問わないという取り引きがあったから。ああ、そうだったのか。その反省もないまま、それを隠微したまま戦後の医療体制がスタートしたのか。そして当時この部隊に所属していた医師たちが、社会復帰してそのまま大学や製薬会社などで出世していく。わたしはこれに従事した医師たちは罪に問われなくても少なくとも戦後ひっそり暮らしていると思っていた。そういう人もいたけどごくわずか。また当時のことを「国のため、研究のため、人の命を救うためだったんだから」と証言する人もいた。そう思わないとやってられなかったとは同情するけど、そう弁明する姿はやはり醜悪に見えた。
その後精神医療の問題、高齢者医療、終末期医療、従軍慰安婦問題、などさまざまな問題が描かれる。
「医師にとって最も重要なことはなんですか?」という問いに、日野原重明医師は「戦争させないこと」と答えた。
これはWHOの決議書の文でもあるという。
「医療と医療従事者が、平和を維持し促進するための行動をとることが、すべての人々の健康を保持するのに最も重要である」
冒頭で訴えていた医療従事者はこれを実践している。この活動がもっともっと広まってほしい。
今の世界の現状に気力がそがれ落ち込むことが多いけど、こうして諦めずに訴え続ける人たちが数少なくても居ることは、ほんの少し希望が持てる。特に高齢の女性が多く声を上げている姿には勇気づけられた。わたしなどまだまだ若い。微力だけど自分で出来るかぎりのことをやっていこうと思う。
山本草介/監督
安全保障関連法に反対する医療・介護・福祉関係者の会、シグロ/共同制作
3/16 OttOにて鑑賞
恐ろしさおぞましさに震え、それでも勇気をもらえた。これは全ての人に見てほしいドキュメンタリー映画。
冒頭の医療関係者たちの平和を訴えるデモ。思ったより人数少なくて驚いた。その参加者の1人の医師の話がすごく説得力があった。
ー医療が救える命は年間何百何千に過ぎない。しかし戦争が起こると何万の命が失われるだからこそ医療従事者が率先して戦争反対を訴えるべきではないかー
全くその通り、なのにこの参加者の少なさ。戦争反対を訴える彼らは医療従事者の中でかなりの少数派だという衝撃。
映画はそれを探っていく。
驚いたのは医学部で平和教育はしていないという。全国の医学部の医学部長が戦争に協力しないという発言もないという。
それはどの専門学会も、戦争中のことについて反省していないからだという指摘に、悲しいことだが納得してしまった。医学界に限らず日本の国全体がそれをしていないのだから。
その後731部隊についての資料や証言が続く。かなり衝撃的な映像もあり見るのが辛い。この731部隊の医師による国家的犯罪が長らく知られないでいたのは、戦後東京裁判にかけられなかったからだという。731部隊の人体実験のデータをアメリカに渡しその代わりに罪を問わないという取り引きがあったから。ああ、そうだったのか。その反省もないまま、それを隠微したまま戦後の医療体制がスタートしたのか。そして当時この部隊に所属していた医師たちが、社会復帰してそのまま大学や製薬会社などで出世していく。わたしはこれに従事した医師たちは罪に問われなくても少なくとも戦後ひっそり暮らしていると思っていた。そういう人もいたけどごくわずか。また当時のことを「国のため、研究のため、人の命を救うためだったんだから」と証言する人もいた。そう思わないとやってられなかったとは同情するけど、そう弁明する姿はやはり醜悪に見えた。
その後精神医療の問題、高齢者医療、終末期医療、従軍慰安婦問題、などさまざまな問題が描かれる。
「医師にとって最も重要なことはなんですか?」という問いに、日野原重明医師は「戦争させないこと」と答えた。
これはWHOの決議書の文でもあるという。
「医療と医療従事者が、平和を維持し促進するための行動をとることが、すべての人々の健康を保持するのに最も重要である」
冒頭で訴えていた医療従事者はこれを実践している。この活動がもっともっと広まってほしい。
今の世界の現状に気力がそがれ落ち込むことが多いけど、こうして諦めずに訴え続ける人たちが数少なくても居ることは、ほんの少し希望が持てる。特に高齢の女性が多く声を上げている姿には勇気づけられた。わたしなどまだまだ若い。微力だけど自分で出来るかぎりのことをやっていこうと思う。
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