『アルカサルー王城ー外伝』1 巻(『リチャード三世』関連)
漫画『アルカサルー王城ー外伝』1 青池保子/著 秋田書店プリンセスコミックス 2008年
『アルカサルー王城ー』の完結後に出た外伝。第1巻と書いてあるけど、続巻は出ていないようだ。
収録の3編のうち最初の話が、「公爵夫人の記」で、これはドン・ペドロの次女コンスタンシアの話。彼女の嫁いだ先がイングランドのランカスター公、ジョン・オブ・ゴーントなので(彼は最初の妻を亡くしていた)ここで薔薇戦争、リチャード三世に繋がってくる。
彼女は父ドン・ペドロの遺志を継ぎ故国カスティリアの王位奪回を目指すが、英国の国内情勢が複雑で、なかなかそれは叶わない。結局願った形ではなかったけれどそれなりの外交成果は挙げられたという。
それよりも英国の情勢の方が目まぐるしく、そちらを駆け足ながらも描いていて、なかなか読み応えがあった。エドワード三世の逝去、リチャード二世の即位、ワット・タイラーの乱、リチャード二世とランカスター公の不和などなど。
ランカスター公は最初の妻ブランシュを亡くし、コンスタンシアは2度目の妻だった。さらに彼には愛妾キャサリンがいて、コンスタンシアの死後彼女とも結婚する。コンスタンシアの産んだ男子は夭折したが、ブランシュの息子が後のヘンリー四世となる。そしてキャサリンの息子ジョン・ボーフォートの子孫リッチモンド伯ヘンリーが、ヘンリー7世となる。
ここら辺の系図はとてもややこしい。白水Uブックスの『リチャード三世』など薔薇戦争ものの巻末に関係系図が載っていたので、コピーして眺めながら作品を読んでいる。正直10年経ってもややこしくてまだわからない。でもいろんな作品に触れるたび、系図の中の人を特定しながら、少しずつ頭が整理されてくる。あ、この人とこの人が結婚してこの人が生まれるのか、だからここで王位継承権が得られるわけだ、とか。
しかし王位継承権の順番って何で決まるんだろう?基本は父方の系図で早く生まれた方、つまり長男から継いで行くのが順当なのか?
ヘンリー七世は母方でのみランカスターと繋がっている。ヘンリー五世の妻だったキャサリン王妃の息子が(父親はヘンリー五世ではない)マーガレット・ボーフォード(ジョン・ボーフォードの孫)と結婚して産まれたのがリッチモンド伯ヘンリー。
一方リチャード三世やエドワード四世の父親3目ヨーク公リチャード・プランタジネットは、父方をたどれば初代ヨーク公、母方でエドワード三世の息子クラレンス公ライオネルとも繋がっている。血筋としては優位なのか?
エドワード三世の長男である黒太子エドワードの息子がリチャード二世。ランカスター公は4男、ヨーク公エドマンドは5男、クラレンス公ライオネルは3男。長男優位でリチャード二世が即位したのはまあ分かるけど、4男のランカスター公と5男のヨーク公ならそれほど差はないと思うけど、結局ランカスター公の息子ヘンリーがリチャード二世の次に即位して、それからずっとランカスター家が王位を継いでいた。
だからエドワード四世の即位はヨーク家にとって悲願の王位奪還だったろうなあ。
でもヨーク家といってもエドワード四世たちの母親シシリ・ネビルは、系図を見るとランカスター公ジョン・オブ・ゴーントの娘ジョーン(3番目の妻キャサリンの子)の娘である。だからこの時点でもうヨーク家とランカスターはつながっている。とにかく系図を見ると、誰も彼も親戚なのだ。どちらが王になってもいいじゃないかと思う。こんなことで争っているのは傍迷惑でしかないと思うのですが。
ややこしいけど、調べ始めるとおもしろいので、ついつい長くなってしまった。早く『ヘンリー六世』を読んで、もう一度『リチャード三世』を読まなきゃ。
『アルカサルー王城ー』の完結後に出た外伝。第1巻と書いてあるけど、続巻は出ていないようだ。
収録の3編のうち最初の話が、「公爵夫人の記」で、これはドン・ペドロの次女コンスタンシアの話。彼女の嫁いだ先がイングランドのランカスター公、ジョン・オブ・ゴーントなので(彼は最初の妻を亡くしていた)ここで薔薇戦争、リチャード三世に繋がってくる。
彼女は父ドン・ペドロの遺志を継ぎ故国カスティリアの王位奪回を目指すが、英国の国内情勢が複雑で、なかなかそれは叶わない。結局願った形ではなかったけれどそれなりの外交成果は挙げられたという。
それよりも英国の情勢の方が目まぐるしく、そちらを駆け足ながらも描いていて、なかなか読み応えがあった。エドワード三世の逝去、リチャード二世の即位、ワット・タイラーの乱、リチャード二世とランカスター公の不和などなど。
ランカスター公は最初の妻ブランシュを亡くし、コンスタンシアは2度目の妻だった。さらに彼には愛妾キャサリンがいて、コンスタンシアの死後彼女とも結婚する。コンスタンシアの産んだ男子は夭折したが、ブランシュの息子が後のヘンリー四世となる。そしてキャサリンの息子ジョン・ボーフォートの子孫リッチモンド伯ヘンリーが、ヘンリー7世となる。
ここら辺の系図はとてもややこしい。白水Uブックスの『リチャード三世』など薔薇戦争ものの巻末に関係系図が載っていたので、コピーして眺めながら作品を読んでいる。正直10年経ってもややこしくてまだわからない。でもいろんな作品に触れるたび、系図の中の人を特定しながら、少しずつ頭が整理されてくる。あ、この人とこの人が結婚してこの人が生まれるのか、だからここで王位継承権が得られるわけだ、とか。
しかし王位継承権の順番って何で決まるんだろう?基本は父方の系図で早く生まれた方、つまり長男から継いで行くのが順当なのか?
ヘンリー七世は母方でのみランカスターと繋がっている。ヘンリー五世の妻だったキャサリン王妃の息子が(父親はヘンリー五世ではない)マーガレット・ボーフォード(ジョン・ボーフォードの孫)と結婚して産まれたのがリッチモンド伯ヘンリー。
一方リチャード三世やエドワード四世の父親3目ヨーク公リチャード・プランタジネットは、父方をたどれば初代ヨーク公、母方でエドワード三世の息子クラレンス公ライオネルとも繋がっている。血筋としては優位なのか?
エドワード三世の長男である黒太子エドワードの息子がリチャード二世。ランカスター公は4男、ヨーク公エドマンドは5男、クラレンス公ライオネルは3男。長男優位でリチャード二世が即位したのはまあ分かるけど、4男のランカスター公と5男のヨーク公ならそれほど差はないと思うけど、結局ランカスター公の息子ヘンリーがリチャード二世の次に即位して、それからずっとランカスター家が王位を継いでいた。
だからエドワード四世の即位はヨーク家にとって悲願の王位奪還だったろうなあ。
でもヨーク家といってもエドワード四世たちの母親シシリ・ネビルは、系図を見るとランカスター公ジョン・オブ・ゴーントの娘ジョーン(3番目の妻キャサリンの子)の娘である。だからこの時点でもうヨーク家とランカスターはつながっている。とにかく系図を見ると、誰も彼も親戚なのだ。どちらが王になってもいいじゃないかと思う。こんなことで争っているのは傍迷惑でしかないと思うのですが。
ややこしいけど、調べ始めるとおもしろいので、ついつい長くなってしまった。早く『ヘンリー六世』を読んで、もう一度『リチャード三世』を読まなきゃ。
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