『対馬丸』
大城立裕/著 長新太/装・さし絵 理論社名作の森 2005年
「あとがき」より
この作品は元々1961年に文林書房より『悪石島』として刊行され、1975年におりじん書房から再刊された。
さらに1982年に理論社から『対馬丸』と改題、全面改稿され刊行。
それをさらに2005年に「名作の森シリーズ」として本書が出版された。
実はややこしいのだが、1982年には理論社から2種類刊行されている。
1982年6月に「大長編版」264P 21cm
1982年8月に「文芸書版」269P 20cm
「大長編版」「文芸書版」というのはこの本の奥付に載っていた。ページ数と大きさは国立国会図書館で調べた。その説明で「「文芸書版」には「あとがき」『対馬丸遭難学童名簿」と記述がある。
本書「名作の森版」でも「あとがきと名簿」があるので、現物を確認していないので推察だけど、「文芸書版」を再刊したのかなと思う。
本の表紙では著者は大城立裕だけ載っているが、奥付には嘉陽安男、船越義彰の名前もあり、本文の前に「三名が分担執筆したものを、最終的に大城が補筆、整理したものである」という文章がある。
そしてこの作品を底本にして加筆修正された講談社文庫が、2015年3月に出版されている。残念ながら紙の本は現在入手できず、電子版なら購入可能。
この作品が入手し難い状態なっているのは大変残念だ。広くみんなに読んでほしい。ぜひ紙の本の再販してほしい。
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