待ってました

待ってました

今日スーパーでいつものようにニュージーランドのリンゴ、ポピーを買おうしたら、その隣にジャズが並んでいた。元々このジャズが好きでこの時期出回るのを楽しみにしていた。最初はジャズだけだったのに何年か前からジャズの前にロイヤルガラが並ぶようになり、今年は新顔のポピーが出てきた。ポピーの後にロイヤルガラが出て、ジャズはその後かなと思っていたのに、今日はポピーとジャズが並んでいた。ロイヤルガラの代わりのポピーだったのかな。ポピーもロイヤルガラもそれぞれおいしいけど、本命はやっぱりジャズなので、今日見つけて嬉しかった。少しでも長い期間出回りますように。
マーサズ・ヴィンヤード島

マーサズ・ヴィンヤード島

ボストン南東部のマーサズ・ヴィンヤード島では、かつてろう者と聴者がわけへだてなく、誰もが当たり前に手話を使って話していた。その島に関する本3冊。

『みんなが手話で話した島』
文化人類学者ノーラ・エレン・グロースのフィールドワークの傑作。zoom読書会の課題本だったが、体調不良のため参加できず、本も途中までしか読んでいない。

『目で見ることばで話をさせて』
アン・クレア・レゾット作の児童書。こちらは読んだが、時間が経っているので細かいところまで覚えていない。

『あの子を自由にするために』今年刊行された『目で見ることばで話をさせて』の続編。

この機会に関連あるこの3作をちゃんと読んでみようと思う。
『カルディコット・プレイスの子どもたち』

『カルディコット・プレイスの子どもたち』

『カルディコット・プレイスの子どもたち』 ノエル・ストレトフィールド・著 尾崎愛子・訳 偕成社 2025年

1960年代のロンドン郊外に住むジョンストン一家。平和な生活が父親の事故で一変する。
父親の入院が長引き収入も途絶え、これからの生活への不安に直面する家族。母親と3人の子どもたち、それぞれ年齢や性格や立場による感じ方の違いがとても丁寧に描かれている。
思いがけず末っ子が相続した田舎の古い屋敷<カルディコット・プレイス>に、父親の療養のため移り住み、さらに事情ある3人の子どもたちを預かることになる。慣れない田舎のお屋敷で大人数での暮らしが始まる。
最初は家族、お屋敷に移り住んでからは他の子どもや大人たち、登場人物が一気に増えるが、その1人1人がそれぞれきちんと描かれているのでわかりやすく混乱もしない。
大人の事情や思惑、子どもたちの心情、思いのすれ違い、衝突と和解。それらを繰り返しながら新しい環境での暮らしになじみ、新しい家族とのつながりを深めていく。
決していい子ちゃんばかりではないけど、そこがリアルで子どもにとっては一大事だよね、と共感することも多い。大人たちもそれぞれの立場があり、節度ある接し方に好感が持てるし、基本みんないい人なので読んでいて気持ちがいい。著者の他の作品同様あたたかくほっとする作品だった。疲れた心にはしみじみ響いた。
「違法」という言葉

「違法」という言葉

映画「ノー・アザー・ランド」で井戸を埋めるイスラエル兵士が「どうしてこんなことを?!」と詰られ、「違法だから」と言う場面があった。その言葉にハッとした。
「違法」という言葉に正当性を認めてしまう自分がいる。違法や不法という言葉につい犯罪性を感じてしまう。

かって不法滞在の家族が国外退去を求められ、それに反対する運動のニュースがあった時「だって不法滞在なんだから仕方ない」と思っていた。不服なら正式に滞在資格を得ればいいことなのに、とさえ思っていた。イスラエルの兵士たちの言い分と変わらない。
この国の移民政策と入管制度がどんなものか知らなかったのだ。難民申請が認められずやむを得ず不法滞在者となってしまう人の存在を知ったのは、恥ずかしいが最近のこと、『やさしい猫』などの本、ネットやニュースなどからだ。こんな理不尽なことがあるのかと驚き憤った。

昨年映画「マイスモールランド」をWOWOWで見た。その中で難民申請が通らず在留資格を失ったクルド人家族の目の前で、在留証明書を鋏で切り裂く場面があった。証明書を取り上げたらそのまま持ち去り廃棄すればいいのに、わざわざ彼らの目の前で見せつけるように切り刻むのだ。お前らにはもうなんの権利もないんだぞ、と思い知らせるために、いたぶるように。わざとなのだろう。人の尊厳を奪い、気力を削ぎ、日本で暮らすことを諦めさせる為に。

パレスチナにおけるイスラエルの蛮行と何ら変わらない。「ここはお前らが住む場所じゃない。嫌なら出て行け」そう言いたいのだろう。

5月23日に出入国在留管理庁から
ー「国民の安全・安心のための不法滞在者ゼロプラン」についてー
という発表があった。
国民を守るという大義名分でルールを守らない外国人(どういう基準で選別するのか?)排除を堂々とうたっている。暗澹たる気持ちになる。
映画「ノー・アザー・ランド」

映画「ノー・アザー・ランド」

映画「ノー・アザー・ランド」2024年 ノルウェー・パレスチナ
5/22 OttOにて鑑賞

ずっと見たかった映画。県内で比較的近場にできたミニシアターで上映されたので、ようやく見に行けた。

パレスチナについて無知だった自分を恥じる。ガザへの攻撃がニュースになり、ようやくパレスチナ問題を知りたいと思い、本を読んだり(『ガザとは何か』『中学生から知りたいパレスチナのこと』『イスラエルとパレスチナ』等、もっともっと読まねばならない資料が山積みで早く読まなくてはと焦っている)ニュース解説を見たり、SNSの投稿を見たり、勉強を続けている。ヨルダン川西岸でイスラエルによるパレスチナ住民への攻撃が行われていることは、ガザの後に知った。

話題になっていたこの映画、やはり映像が物語る強さはすごかった。容赦無く軍によって破壊される建物、人々への発砲、暴力、拘束、生活の場が瓦礫の山に変わる。その変わり果てた場所で何とか生活を続けようとする人々。ご馳走を皆で食べたり歌ったり踊ったり、普通の人々の生活が確かにある。
人が撃たれる場面、逮捕される場面もしっかり映っている。作りものでない本当に起きていること。これを黙って見ているしかない自分の無力感。
いちばん心が痛んだのは学校を破壊した軍が、それだけではなく井戸をコンクリートで埋め、水道管を破壊した場面だ。ここでは人が生きることを許さないぞ、という有無を言わさぬ残酷で強固な意志。心が折れる。

アカデミー賞受賞で全世界に知られたことは嬉しいが、それにより撮影した監督たちへの弾圧が厳しくなるのではないかということも心配になる。現に共同監督の1人が拘束された事実があった。無事解放されたのでほっとしたが。

この映画は娘と一緒に見て娘もブログに書いている。↓

https://august16th.hatenablog.com/entry/2025/05/22/185106
気になる本

気になる本

今朝の新聞で紹介されていた本。

『天までのぼれ』中脇初枝・著 ポプラ社 2025年

国会もない時代に女性参政権を訴えた楠瀬喜多(1836〜1920年)の評伝小説だそう。
この女性の名前も知らなかったけど、<女性も住むこの国のことを女抜きで決めないでほしい>という帯の言葉が、今の時代も重く響く。いろいろなニュースを聞くたび、制度決定の場に女性が居ないことに呆れるけど、100年以上前から変わってないのだ。
新宿御苑お散歩会

新宿御苑お散歩会

新宿御苑の薔薇 エリナ(香りのバラ 殿堂入り)と立札にあった

久しぶりのオフ会出席。都内へ出るのはコロナ禍前以来5年ぶり。昨年ようやく近場へはぼちぼち出るようになったけど、都内へは旧古河庭園に行ったきりだった。新宿という大都会へは本当に久しぶりなので(先月渋谷へ行ったけど、電車ではなく兄の車で往復した)前日からあれこれ行き方と時間をシュミレーションしていた。
予報では地元ではそれほどでもなかった雨と風だが、東京では風がかなり強まるという。めげずに行くのだ!

当日寒いのか暑いのか分からなくて迷ったけど、雨なので蒸し暑く、そのせいで冷房が効いていると予想して薄手のジャケットを羽織って出た。いざ地下鉄新宿御苑前で降りると予報通り風が強くなっていた。傘をさしても雨に濡れてしまった。こういう時のために撥水加工のジャケットも必要だなあ。

集合場所の大木土門前でメンバーでどうするか話し合って、せっかくなのでお散歩会決行となった。最初に温室へ。
見たことない花、よく見かけるけどどこか微妙に違う花、これが〇〇か!と感嘆したり、写真撮ったり、天井から流れてくる雨を避けたり、以前も来たけどまた新鮮な気持ちで見て回れた。

温室のあとは休憩所で一休み。どら焼きとほうじ茶を注文。どらやきが温かくて熱いほうじ茶と一緒にいただくと、体もあたたまってホッとする。ここでお土産のお菓子いただいたり、わたしたちは読書会で作った冊子をさしあげたり、いろいろお喋りした。ZOOMの画面越しより、やはり実際に顔を見てのお喋りは弾む。これよ、これ!オフ会の醍醐味!

そのうちに雨も小止みになり薔薇園へ。色とりどりの薔薇、形も大きさもいろいろ。大きくて豪華な薔薇、小さくて可憐な薔薇どちらも愛おしい。名前を見ながらその由来を想像したり、「ロミオ」があるのなら「ジュリエット」はどこに?とか楽しい♡

薔薇を堪能した後、新宿御苑を後にして近くのコメダ珈琲店へ。ここでまたコーヒー等飲み物をお供にひとしきりお喋り。わたしはコメダは初めてだったので、「ここが有名なコメダか」とちょっと感激していた。うちの近所にはないのでいつか入ってみたいと思っていたのだ。コーヒーを頼んだけど、まあまあだった。今度来たらまた違うもの頼んでみよう。

話は尽きないけど午後5時を過ぎたのでここでお開き。新宿駅まで歩いて行って(道も覚えたので次から歩いて行けるかな?)電車で帰ってきた。

久しぶりの長時間の遠出だったので、さすがに疲れたけど、それでも楽しかったから思ったほどではなかった。これで自信もついたしまた次回もぜひ出席したい。この他にもいろいろ出かけたい意欲がわいてきた。

みなさまありがとうございました。
「微風」

「微風」

ちょっと前の朝、家事のあいまにふいっと口をついて出た言葉がある。

  掌(て)にうける
  早春の
  陽ざしほどの生き甲斐でも
  ひとは生きられる

伊藤桂一の詩「微風」の最初の一節。
高校の時好きだった詩だ。

あの頃好きな詩をいくつかノートに書き写して愛誦していた。今思うと気恥ずかしい。
これも『氷菓』を読んで高校時代を懐かしく思い出していたせいか。こんなに引きずるとは思わなかった。

「微風」は『愛の詩集』で出会った詩。

『愛の詩集』新川和江・編 集英社コバルト・ブックス 1968年
  
新川和江編のコバルト・ブックスには他に『若き日の詩集』『季節の詩集』『山と高原と湖の詩集』を持っていた。このシリーズで知った詩は多い。
八木重吉の「素朴な琴」も『季節の詩集』で知った。
上がったり下がったり

上がったり下がったり

わたしの住んでいる市には映画館が無い。電車で近隣のシネコンか都内に行くしかなかった。
それが最近電車ではあるが、シネコンより近場にミニシアターが出来た。見たかったけど諦めていた映画が来週上映されるというので、下見を兼ねて予約しに行ってきた。駅からも5、6分、住宅街なので人通りも少なく(平日だからかもしれないが)シネコンとは違って落ち着いた雰囲気だった。ウキウキと来週の予約をして併設のカフェで紅茶を飲んできた。その翌週にも気になっていた映画の上映が予定されていて、これから楽しみが増えたと、娘と喜んで地元に帰ってきた。

カフェで紅茶にしたのは、地元に帰って駅前のいつもの喫茶店でいつも通りコーヒーとピザトーストを頼もうと思っていたからだ。それなのに……閉まっていた。定休日ではなくて「閉店しました」の張り紙が。

えっ?たしか先月古本市からの帰りに寄ったよね?その時そんな告知してあった?混乱とショックでボーっとして仕方なく駅前のコーヒーチェーン店に入った。娘が検索したらやはり先月末で閉店していて、常連さんの嘆きの声がネットに上がっていた。告知は閉店の10日ほど前だったらしい。それなら先月寄った時にはもう告知してあったはずだけど?思ってもいなかったので見逃したのか?

ショックもあったのだろう。チェーン店のコーヒーが不味くて飲めたものではなかった。いつもは入れないミルクをいれたけど、それでも不味い。この店では金輪際コーヒーは頼まんぞ!

出先で用事を済ませて地元に帰り、駅前でほっと一息ついてから家に帰る、という外出時のルーティーンが崩れてしまった。これからどうすればいいのか思案しながらトボトボと家路についた。

もちろん出先で喫茶店に入っても良いのだけど(そりゃ地元より数も多いからよりどりみどりだけど)自分にはあの店のコーヒーが1番美味しかった。好みに合っていたのだろう。ピザトーストも美味しかった。
まあ出先の◯◯か◎◎にでも入るか。いや、用事済ませた後にそこで休んでも、また電車に乗って帰るという一仕事がある。それより速攻で電車で地元に帰り、駅前でちょっと一息ついて後は家に帰るだけ、という方が心身ともに疲れが少ない。
これからどこで一息いれるか悩ましい。新しい店を開拓しようにも駅前にめぼしい店がないのが辛い。もう一つのお気に入りのカフェは始業時間が遅いし定休日も多い。まあ今日のチェーン店かちょっと足を伸ばしてサイゼリヤにでも行くしかないかなあ。

前半の心踊る幸せな気分が、後半一気にどよーんと下がってしまった。上がり下がりの激しい1日だった。

とりあえず写真の2作品が見られるようになったことは嬉しい。
A先生のこと

A先生のこと

参加している読書会を立ち上げたA先生が亡くなられたとの知らせがあった。ご高齢だったし、施設に入所されていると聞いていたので気にはなっていた。葬儀は家族葬で執り行い、弔問出席はご遠慮下さいとのことなので、会からはお花をお送りするだけにとどめた。落ち着いたらお墓参りに行こうと先輩メンバーから誘われている。

先生は読書会だけでなく、市の文化活動の中心的人物で、まだ図書館がなかった頃からの文庫活動、図書館設立準備委員、学校や施設での「おはなし(素語り)」活動、などに力を尽くされていた。児童文学作家として執筆活動もなさっていた。いくつかの作品は刊行されている。「おはなし」を語る先生の、方言混じりの柔らかな口調が今も耳に残っている。

先輩メンバーから初期の読書会のことを聞いた。彼女が参加した頃は、実際の作品を読むのではなく『児童文学論』を読み解いていたという。つまり勉強会だったらしい。作品を毎月読むようになったのは、それから何年か経ってからで(それが約30年前)、わたしが参加したのはそれから10年ほど後、そのときは先生も顔を出されていた。でも次第に先生の出席は間遠になり、感想のメモを寄越されるだけになり、それも無くなっていった。ご自身の執筆もあるし、他の活動も忙しかったのだろう。

ご自宅を解放して、読み聞かせや「おはなし」と音楽の発表会、読書会よりももっと研究会寄りの集まりなどを開催されていて、わたしも何度かお邪魔していた。読書会の大先輩方のそのまた恩師なので、わたしにとっては畏れ多く仰ぎ見る存在だった。ご本人はけっこう天然のふんわりした雰囲気の方で、新参のわたしにも優しく接して下さった。その優しい声でけっこう厳しい指摘も受け、無茶振りされて焦った記憶もある。

わたしが本と関わる生活を続けてこられたのも、先生がその環境を整えて下さったおかげです。お世話になりました。ありがとうございました。


庭のコウチョウゲが咲いてきた

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