ジャージー・ボーイズ

ジャージー・ボーイズ

10/16 MOVIXさいたまにて鑑賞。

登場人物がカメラに向かって状況説明するのがおもしろかった。
「シェリー」って洋楽に疎いわたしでも知ってる有名な曲だけど、誰が歌ってるか知らなかった。いろんな歌が聴けて楽しかった。ボーカルの人最初に歌った時はふざけてあんな声出しているのかと思ったら「ファルセット・ボイス」だったのね。本人もすごいのだろうけど、この役を演じたジョン・ロイド・ヤングもさすがに舞台版のオリジナルキャストだけあってすごかった。
ドラマ部分からスムーズに歌に移行していくのも上手かった。
そしてラストが素晴らしい。フランキーが語っていた、4人が伴奏なしで「シェリー」の練習をしている場面から(これがパンフレットの表紙)ミュージカルのカーテンコールのように次々と登場人物が現れて歌い踊る。クリストファー・ウォーケンも楽しそうだった。舞台だったら絶対スタオベした。

追記:来年6月この舞台がシアターオーブにやってくるそう!「War Horse」もよかったし、これは楽しみ。今年の「マシュー・ボーンの白鳥の湖」も「雨に歌えば」も観たかったなあ。こうやって海外ミュージカルがどんどんやってきて、「オペラ座の怪人」や「レ・ミゼラブル」もいつか本場の舞台が観られるといいな。
マダム・イン・ニューヨーク

マダム・イン・ニューヨーク

10/15 シネマカリテにて鑑賞。

ずっと観たかったのになかなか機会がなく、もう無理かとあきらめていた。でも終了間際にようやく観られてよかった。

ものすごく楽しかった。もう何よりもヒロインのシャシの美しいこと!まずそれに心奪われた。一目見た瞬間息を呑む(比喩でなく本当にウッとなった)美しさ。もうそれで全てが許される。
悪いひとがいないこの作品で一番腹がたったのがシャシの娘。まったくひっぱたきたくなる。英語が出来ないくらいなんだよ。それがそんなに悪いこと?あんたに母親を見下す資格がどこにある!
まあ思春期に母親をうとましく思うのはよくあることだけど、あれは(一発殴って)きちんと叱ったほうがいい。娘の態度の悪さは父親の影響。ふたりでシャシの英語を笑うところはむかつくけど、そのふたりがシャシのスピーチで、最初のバカにしたような顔が徐々に変わっていくのが小気味よかった。このスピーチ内容も最高!パンフレットに全文載っていたのでわたしもシャシに負けずに勉強したい。

シャシがニューヨークに向かう飛行機の中で流れていた映画、画面に軍服姿のヴェラ・ファーミガが映って「ミッション・8ミニッツ」だ!と驚いた。丁寧にその映画をヒンズー語に通訳してくれるおじさんが面白かったけど、あれがアミターブ・バッチャンなのか。
ファーナス 訣別の朝

ファーナス 訣別の朝

10/14 MOVIXさいたまにて鑑賞。

最初から最後まで息苦しかった。ものすごい緊張感を強いられたけど、俳優たちの演技に圧倒された。最小限の台詞と演技で時間の経過、現在の状況が観ていてわかる。だから片時も目を離せなかった。一番緊張したのはラッセルが叔父と鹿撃ちに行ったとき。弟ロドニーの場面と交互に映されるその画面を観ながら叫びだしたくなった。鹿を引きずるラッセルたち。ハーランたちに引きずられるロドニー。鹿の運命がロドニーと重なって、正視できない。ただハーランはいたぶることはしなかったのでそれが救いだった。
最後にラッセルがほうっと長い息を吐いた時、わたしも同じように力を抜くことができた。

地味だし暗いし人に勧めにくいのはわかるけど、もう少し観客いてもいいんじゃないか。わたしを含めて5人しかいなかった(涙)
シュトヘル 10巻

シュトヘル 10巻

伊藤 悠/著 小学館 2014年刊

10巻目でユルールが大ハンに会う!うわ〜ここでクライマックスが来るのか!ど、どうなるの?この二人やはり親子だ、似ている。ナランが感じたように「大ハンは空間と距離を呑み干さんとし、ユルールは時間を越えたがる。どちらも不遜。狂気の沙汰」なるほど。
文字で残されたものは、たとえ事実と異なっていようとも、それを読むひとには事実として認識される。勝者の側から書かれた歴史書も似たようなものか。
今回もヴェロニカさんのナイスバディは目の保養。しかしそれよりもシュトヘルとハラバルが馬に同乗する姿が見られようとは(感涙)ハラバル笑ってるし。
ミリオンダラー・アーム

ミリオンダラー・アーム

10/12 TOHOシネマズ スカラ座みゆき座にて鑑賞

「ミリオンダラー・ベイビー」をパクッたようなタイトルに、全く観る気になれなかったのだが、オフ会にて鑑賞。観てよかった。食わず嫌いはダメですね。さすがディズニーだわ。
インドの様子が昔滞在していたネパールを思い出させてくれて、懐かしかった。そうそう、とにかくクラクション鳴らすのよね、とか、うんうん、匂いは強烈だけど慣れるのよ、とか。
悪い人が1人もいなくてとても気持ちよく見られた。みんな頑張れ〜。
驚いたのがインドからの青年が、1人は「ライフ・オブ・パイ」の主人公、もう1人は「スラムドッグ・ミリオネア」のサリームだったこと。音楽にこれも「スラムドッグ・ミリオネア」に使われていた「Ringa Ringa」があったこと。帰宅して久しぶりに「Ringa Ringa」聞いちゃった。いいなあこの音楽。
ヨアキム    夜の鳥2

ヨアキム 夜の鳥2

トールモー・ハウゲン/著 山口卓文/訳
河出書房新社 2003年刊

これも1983年に「少年ヨアキム」として旺文社から刊行され、1991年に福武文庫に再録された。
前作「夜の鳥」と合わせた二部作。ヨアキムが一つ年を重ねたことで、彼自身が成長し、現実が理解できるようになる。そのぶん文章が少し柔らかくなったような気がする。より地に足がついた感じ。
現実的な解決があるので、辛いことだけど読んでてホッとする。

でもこれが1979年、前作「夜の鳥」は1975年に発表されたのか。ノルウェーってすごいなあ。
夜の鳥

夜の鳥

トールモー・ハウゲン/著 山口卓文/訳
河出書房新社 2003年刊

1982年に同じ訳者で旺文社から刊行されて、1991年に福武文庫に再録された。ずっと読みたかった作品。
子供の不安な気持ちが読んでいて痛いほど伝わってくる。文章が簡潔で美しく、ピンと張りつめた空気まで感じられる。「マリアンヌの夢」や「小鳥たちが見たもの」に似た感じがする。
第三の嘘

第三の嘘

アゴタ・クリストフ/著 堀 茂樹/訳
早川書房(ハヤカワepi文庫) 2002年刊

単行本は1992年刊行。
ひたすら暗い話だと思っていたけど、やはりこの三作でひとまとまりの話なんだということが、今回再読してよくわかった。
訳者が解説で、"結局「悪童日記」三部作は一つの物語の三つのバージョンなのであって、真相などというものはどこにも(書かれてい)ないと見るのが妥当だろう"と書いてあるが、それもまた一つの見方にすぎないのだろうなあ。真相は必ずしも書かれる必要はないのだろうから。

思い出すのはマキューアンの「贖罪」だ。あの作品でもブライオニーは、「こうあってほしかった真実」を書き続けている。それしか彼女には贖罪の方法がないから。アゴタ・クリストフにとってもこの作品は書かざるを得なかった物語なのだろう。
ふたりの証拠

ふたりの証拠

アゴタ・クリストフ/著 堀 茂樹/訳
早川書房(ハヤカワepi文庫) 2001年刊

単行本は1991年刊行。
以前読んだ時は、途中まで前作とは関係なく1人の青年の魂の成長記録として痛ましい物語だなと思っていた。ところがラストですべてがひっくり返って混乱して、読まなきゃよかった、前作だけにしときゃ良かった、と思ったものだ。
今回もう一度読んで、やはり痛切な物語だと思う。これはやはり時間がたったせいで、「悪童日記」の衝撃がよくも悪くも薄れて、一つの独立した物語として読めたせいだと思う。もちろんラストの混乱は変わらないが、それを作者の手法として冷静に受け止められるようになった。
悪童日記

悪童日記

10/8 シネマカリテにて鑑賞。

双子が素晴らしい。この子たちがいなければ作られなかっただろう。よくぞ探してきたと思う。原作の雰囲気を壊さず上手く省略している。原作ではもっと乾いた痛快な感じがあったのだけど、映像で双子の顔を見ていたら、何だか切なくなってきた。彼らの今後を知っているせいだろうか。